ここでは、外為令及び貨物等省令のマトリクス(推進装置)を挙げていきます。なお、右2列「プログラム」及び「プログラムを除く技術」の欄は、外為令及び貨物等省令の条文が示す「許可を要する技術」に該当するものを「○」、当該条文においては該当しないものを「-」で示しているものです。「○」の場合、具体的にどのような技術が該当するか等の詳細については、外為令、貨物等省令及び解釈当該部分を確認して下さい。また、「技術」とは「プログラム」を含む概念ですので、貨物等省令の条文において「…に係る技術」とされている場合は、「プログラム」「プログラムを除く技術」の欄の両方に「○」が記載されています。

 

外為令第13項 貨物等省令第25条 解釈 プログラム プログラムを除く技術
項番 項目 項番 項目 用語 用語の意味
外為令
第13項
(1)
輸出令別表第1の13の項の中欄に掲げる貨物の設計又は製造に係る技術であつて、経済 産業省令で定めるもの(15の項の中欄に掲げるものを除く。) 貨物等
省令
第25条
1項
外為令別表の13の項(1)の経済産業省令で定める技術は、次のいずれかに該当するものとする。
貨物等
省令
第25条
1項
第一号
第12条第一号ロ、第四号から第 二十号まで又は第十一号から第十九号までのいずれかに該当するものの設計又は製造に必要な技術(プログラムを除く。) 必要な技術 5の「必要な技術」の解釈に同じ。
貨物等
省令
第25条
1項
第二号
第12条第十一号ロに該当するものを設計し、又は製造するために設計したプログラム
貨物等
省令
第25条
1項
第三号
前号のプログラムの設計に必要な技術(プログラムを除く。)
貨物等
省令
第25条
1項
第四号
第12条に該当するもの(第二号に該当するものを除く。)を設計し、又は製造するために設計したプログラム
貨物等
省令
第25条
1項
第五号
前号のプログラムの設計に必要な技術(プログラムを除く。)
外為令
第13項
(2)
輸出令別表第1の13の項の中欄に掲げる貨 物の使用に係る技術であつて、経済産業省令で定めるもの(4の項の中欄に掲げるものを除く。) 貨物等
省令
第25条
2項
外為令別表の13の項(2)の経済産業省令で定める技術は、次のいずれかに該当するものとする。
貨物等
省令
第25条
2項
第一号
第25条第三項第三号に該当する技術(プログラムを除く。)を用いたプログラムであって、第12条に該当するものをフルオーソリティーデジタルエンジン制御するための装置に使用されるもの フルオーソリティデジタルエンジン制御するための装置 11の「フルオーソリティーデジタルエンジン制御するための装置」の解釈に同じ。
貨物等
省令
第25条
2項
前号のプログラムの設計に必要な技術(プログラムを除く。)
貨物等
省令
第25条
2項
第三号
プログラムであって、次のいずれかに該当するもの

イ 風洞試験又は飛行試験のデータにより検証された二次元又は三次元の粘性流れのためのプログラムであって、エンジン内の流れをモデリングするためのもの

ロ 航空機用ガスタービンエンジン又はその部分品の試験のためのプログラムであって、実時間でデータを収集、処理及び解析し、かつ、試験中にフィードバック制御を行うように設計したもの

ハ 一方向性凝固又は単結晶の鋳造を制御するために設計したもの

ニ 削除

ホ 第12条第十号の二に該当するものを使用(操作に係るものに限る。)するために設計したプログラム

ヘ 航空機用ガスタービンエンジンのブレード、ベーン又はチップシュラウドの内部冷却通路を設計するように設計したプログラム

ト 次の(一)及び(二)に該当するプログラム
(一)航空機用ガスタービンエンジンの空熱力、航空力又は燃焼状態を予測するように設計されたもの
(二)実際の航空機用ガスタービンエンジンの性能データに基づき、空熱力、航空力又は燃焼状態を理論的にモデル予想するもの

貨物等
省令
第25条
2項
第四号
前号のプログラムの設計に必要な技術(プログラムを除く。)
外為令
第13項
(3)
ガスタービンエンジン又はその部分品の設計、製造又は使用に係る技術であつて、経済産業省令で定めるもの((1)及び(2)並びに15の項の中欄に掲げるものを除く。) 貨物等
省令
第25条
3項
外為令別表の13の項(3)の経済産業省令で定める技術は、次のいずれかに該当するものとする。
貨物等
省令
第25条
3項
第一号
第12条第一号ロ、第四号から第十号まで又は第十一号から第十九号までのいずれかに該当するガスタービンエンジン又はその部分品の使用(修理又はオーバーホールに係るものに限る。)に係る技術(プログラムを除く。)
貨物等
省令
第25条
3項
第二号
ガスタービンエンジンの部分品であって、次のいずれかに該当するものの設計若しくは製造に必要な技術(プログラムを除く。)又はその設計のためのプログラム

イ 燃焼器であって、次のいずれかに該当するものを有するもの
(一)熱遮断ライナーであって、燃焼器出口温度が1,610度を超えるもの
(二)非金属ライナー
(三)非金属シェル
(四)ルに該当する冷却孔を有するライナーであって、燃焼器の出口温度が1,610度を超えるもの

ロ 第4条第十二号に該当する金属マトリックス複合材、セラミックマトリックス、金属間化合物若しくは金属間化合物強化材料から製造された部分品又は同条第十三号に該当する樹脂を用いて同条第十五号に該当する複合材から製造された部分品

ハ 無冷却式のブレード、ベーン、チップシュラウド又はその他の部分品であって、1,050度以上のガス流路よどみ点温度(定常状態において海水面から離陸する場合の温度をいう。以下本号において同じ。)で使用することができるもの

ニ 冷却式のブレード、ベーン又はチップシュラウドであって、1,370度以上のガス流路よどみ点温度で使用することができるもの(第27条第5項第一号に該当するものを除く。)

ホ 固相接合法を用いてタービンブレードの翼部とディスク部を接合したもの

ヘ 第18条第4項に該当する拡散接合法を用いたもの

ト 損傷許容設計された回転部分品であって、粉末金材料(第4条第七号ロに該当するものに限る。)を用いたもの

チ 削除

リ 削除

ヌ 中空のファンブレードであって、スパン中間での支持がないもの

ル 本号ニ又は第27条第6項第1号に該当するいずれかの技術(プログラムを除く。)を用いたガスタービンエンジンの部分品における冷却孔であって、次のいずれかに該当するものの穴あけ加工に必要な技術
(一)最小断面積が0.45平方ミリメートル未満であって、アスペクト比が4.52を超えるもののうち、穴あけ角度が25度以下のもの
(二)最小断面積が0.12平方ミリメートル未満であって、アスペクト比が5.65を超えるもののうち、穴あけ角度が25度を超えるもの

マトリックス 5の「マトリックス」の解釈に同じ。
複合材 5の「複合材料」の解釈に同じ。
拡散接合法 6の「拡散接合」の解釈に同じ。
定常状態 当該ガスタービンエンジンの吸気口の周囲の温度及び気圧が一定の場合において、当該ガスタービンエンジンの出力が一定 である状態をいう。
レーザー 輻射の誘導放出による光増幅を利用して空間的及び時間的にコヒーレントな光を発生させるものをいう。
穴あけ角度 穴の中心線が翼面と交わる点における翼表面の接表面からの角度をいう。
損傷許容設計された回転部分品 亀裂成長を予測し、限定するための方法を用いて設計したものをいう。
貨物等
省令
第25条
3項
第三号
ガスタービンエンジンの部分品であって、ガスタービンエンジンをフルオーソリティーデジタルエンジン制御するための装置の設計若しくは製造に係る技術(プログラムを除く。)であって、次のいずれかに該当するもの又はその設計のためのプログラム

イ ガスタービンエンジンの部分品の設計に係る技術であって、エンジンの推力又は軸出力を制御する機能をガスタービンエンジンの部分品に付与するためのもの

ロ エンジンの推力や軸出力を調整するために用いられるエンジンの制御及び診断を行う部分品の設計又は製造に係る技術

ハ エンジンの推力や軸出力を調整するために用いられる制御則アルゴリズム(ソースコードを含む。)の設計に係る技術

貨物等省令第25条第3項第三号中の技術 エンジン及び航空機の機体の統合に関する技術情報であって、一般の航空路線で使用するために民間航空機の認証機関により公開を要請されるもの(据付マニュアル、作業指示書、持続耐空性に係る指示書を含む。)及びインターフェース機能(入出力処理、機体の推力又は軸出力要求を含む。)に係るものを除く。
貨物等
省令
第25条
3項
第四号
ガスジェネレータータービン、ファンタービン、パワータービン、若しくはプロペリングノズルに係るエンジンの安定性を維持するために設計した流路の形状を可変にするための装置の設計若しくは製造に係る技術(プログラムを除く。)であって、次のいずれかに該当するもの又はその設計のためのプログラム

イ エンジンの安定性を維持する部分品の機能を発揮させるための設計に係る技術

ロ 流路の形状を可変にするための装置のための部分品であって、エンジンの安定性を維持するものの設計又は製造に係る技術

ハ 流路の形状を可変にするための装置のための制御則アルゴリズム(ソースコードを含む。)であって、エンジンの安定性を維持するものの設計に係る技術

貨物等省令第25条第3項第四号中の技術 次のいずれかに該当するものの設計又は製造に係る技術を除く。

イ 入口案内翼

ロ 可変ピッチファン又は可変プロップファン

ハ 可変圧縮翼

ニ 圧縮機のブリードバルブ

ホ 逆推力のために流路の形状を可変にするためのもの

外為令
第13項
(4)
航空機又はその部分品の設計又は製造に係る技術であつて、経済産業省令で定めるもの((1)及び1の項の中欄に掲げるものを除く。) 貨物等
省令
第25条
4項
外為令別表の13の項(4)の経済産業省令で定める技術は、次のいずれかに該当するもの又はその設計のためのプログラムとする。
貨物等
省令
第25条
4項
第一号
風洞用の模型であって、流れの状態に影響を与えない形のセンサーを用いたもののうち、センサーからデータ収集装置にデータを送信できるものの設計又は製造に必要な技術(プログラムを除く。)
貨物等
省令
第25条
4項
第二号
複合材を用いたプロペラブレード又はプロップファンであって、マッハ数0.55を超える速度において2,000キロワットを超える負荷を吸収することができるものの設計又は製造に必要な技術(プログラムを除く。)
貨物等
省令
第25条
4項
第三号
ヘリコプター又はチルトローター若しくはチルトウィングを用いた航空機の動力伝達装置の設計又は製造に必要な技術(プログラムを除く。) 航空機 固定翼、可変翼、回転翼(ヘリコプター)、チルトウィングを持った飛行体をいう。
外為令
第13項
(5)
ディーゼルエンジン又はその部分品の設計又は製造に係る技術であつて、経済産業省令で定めるもの(14の項の中欄に掲げるものを除く。) 貨物等
省令
第25条
5項
外為令別表の13の項(5)の経済産業省令で定める技術は、次のいずれかに該当するもの又はその設計のためのプログラムとする。
貨物等
省令
第25条
5項
第一号
車両用の往復動ディーゼルエンジンであって、次のイからハまでのすべてに該当するものの設計又は製造に係る技術(プログラムを除く。)

イ エンジン体積が1.2立方メートル以下のもの

ロ グロス軸出力が750キロワットを超えるもの

ハ キロワットで表したグロス軸出力を立方 メートルで表したエンジン体積で除した値が700を超えるもの

エンジン体積 エンジン長さにエンジン幅及びエン ジン高さを乗じて得た値をいう。この場合、エンジン長さ、エンジン幅、エンジン高さとは、以下のことをいう。エンジン長さ:前部フランジからフライホール側端面までのクランクの長さをいう。エンジン幅:次のうち最大のものをいう。

a バルブカバーの一方の外縁から反対側の外縁までの距離

b シリンダーヘッドの一方の外縁から反対側の外縁までの距離

c フライホイールハウジングの直径エンジン高さ:次のうちの大きいものをいう。
a クランク軸の中心線からバルブカバー(又はシリンダーヘッド)の上面までの距離にストロークの2倍を加えたもの
b フライホイールハウジングの直径

貨物等
省令
第25条
5項
第二号
高出力ディーゼルエンジン(定格回転数が1分につき2,300回以上であって、かつ、回転数が1分につき2,300回の時の正味平均有エンジンをいう。以下この条において同じ。) の部分品の製造に必要な技術(プログラムを除く。)であって、次のいずれかに該当するもの

イ 次の(一)から(三)までのすべての部分品が第4条第十二号に該当するセラミックで作られたエンジン(これらの部分品以外のすべての部分品が当該セラミック以外のもので作られているものを除く。)の製造に必要な技術
(一)シリンダーライナ
(二)ピストン
(三)シリンダーヘッド

ロ ターボ過給機であって、その圧縮機が次の(一)から(三)までのすべてに該当するものの製造に必要な技術
(一)一段あたりの圧力比が4以上のもの
(二)流量が1分につき30キログラム以上130キログラム以下のもの
(三)圧縮機又はそのタービン部分の流路面

ハ 燃料噴射装置であって、37.8度における動粘度が0.5センチストークス以上2.5センチストークス以下のいずれの燃料にも用いることができるように設計したもののうち、次の(一)及び(二)に該当するものの製造に必要な技術
(一)噴射量が1気筒1噴射当たり230立方ミリメートルを超えるもの
(二)燃料の特性に応じて同じトルク特性を得るように調速機の特性を自動的に切り変えることができるように電子制御するもの

貨物等
省令
第25条
5項
第三号
ピストンのトップリングの上死点位置において計測したシリンダーの壁面温度が450度を越える高出力ディーゼルエンジンであって、シリンダー壁面に固体、気相又は液体の潤滑剤を用いたものの設計又は製造に必要な技術(プログラムを除く。)
貨物等省令第25条に掲げる技術 医療用に設計された装置に組み込まれたプログラムを除く。